言葉にしなきゃ伝わらない。
手を握ったら、優しく手を握り返してくれる・・・そんな関係が、本当に嬉しいの...
夏乃、和馬...ありがとう。
夏乃の手を繋いだまま和馬の元へ合流して、3人で学校へ向かった。
その少しの時間だって私にとっては至福の時間。
友達がいて、笑い合えて...バカやって
そんな普通が、普通じゃ無かった私には――幸せな時間なの
「―――おっしゃ、着いた!!」
「うわぁ~全然、時間あったじゃん」
「・・・疲れた」
学校に着いたと同時に出る、さまざまな言葉
和馬は空に向かって大きく手を上げて、夏乃は走った時間を悔やみ、私は息を切らしたままフラフラと...
今日はいつもより20分ほど早く着いた。
まぁ、理由は1つ「走ったから」なんだけど...
いつもより体力消耗が激しいから息を切らして靴を履き替えている最中、ふと夏乃が言った。
「ねぇ、今日って何日だっけ?」
本当に何気ない一言。
でも、その質問には答えられなかった。
あまり私はカレンダーとか見る方じゃ無くて、もっと言えば私がそのセリフを言う方だったし
「ん・・っと、分かんない」
私よりも全然背が高い夏乃に向けて顔を上げて言った。
「そかそか~んじゃ、和馬は?」
今度は和馬にフる。
「なんだー美月の次は俺かよ?」
「別にいいじゃない、隣にいんだし」
少しふてくされたように言い、靴を履き替え終え教室へ向かった。