激甘カレは超セレブ





チーン






10階の表示が点灯するエレベーターを降りると、そこは別世界。



「うにゃ~っ!広ッ!」



おっと。

持ってるダンボールを思わず落としそうになる。


そりゃ無理もないよ。


だって此処は本気で別世界。


あたしがいた第一営業部のフロアーは、降りると直ぐに細い廊下になってる。

グレーの絨毯で、まぁよくある普通のオフィス。



それが、何がどうなったらこうなるんだ?



だだっ広いエントランス。


エントランスと呼んで良いのか迷うくらいの。


何ですか?この模様っ!
一体誰の趣味なんだ?


燃えるように真っ赤な薔薇とストーンが散りばめられた、見るからに高級そうな絨毯。


「ダサすぎだろっ」



思わず口をついて出てしまった。


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