毒舌メイド 【完】





俺は、その返事に満足して、教室を出る。




すると、親友が俺にのしかかってきた。




「うおっ! おもっ!」




「ははは! 俺、見てたぞーっ! 山本愛華を、デートに誘ってただろっ!」




「っるせー!! 黙れよっ!」




俺だって、恋ぐらいするっつーの!




「でも、初恋がアイツかー。」




親友は、うーん・・・と、気の乗らない様子。




「・・・なんだよ?」




「あ、いや・・・アイツの両親、いい噂聞かねーし・・・。」




「両親が何だよ。愛華には、関係ない。」




「おー。熱いねー。」




「うっさい!」




俺は、この時気にしてなかった。




両親の事なんか。




愛華に告白することだけ・・・―――自分の事だけ、考えていたんだ。



< 270 / 308 >

この作品をシェア

pagetop