毒舌メイド 【完】

「俺・・・か、かかか、彼氏だしっ！　これくらい、当然だろっ？」




「噛んでるし・・・。まあ、ありがと。」




「・・・格好悪い彼氏で、ごめんな。」




落ち込む俺に、真桜が苦笑いに近い笑顔を向けた。




「・・・いーよ。私が・・・す、・・・好きな人・・・だし。」




今、効果音を付けるなら、ズキューーーンッッ・・・だろう。




何、顔赤くしてんだよっっ！




何、笑顔になっちゃってんだよっっ！




「ひ、卑怯者～～～～っ！」




「・・・はぁっ？」




怪訝な顔で、そう言われた。




・・・確かに、俺・・・おかしかった・・・・・・。




「・・・忘れて。」




「・・・いや、別に覚えておく価値無いから、覚えとかないけど。」




よかった、真桜がこんな性格で・・・と、初めて思った俺。




「サクラ先輩～っ！　あ、あと、成本先輩っ！」




「・・・椎奈。」




真桜が嬉しそうに笑う。




・・・おいおい。俺、ヤキモチ妬いちゃうぞ・・・？