牙龍 私を助けた不良 上




「ふぁ・・・」



不意に零れたあくび。思わず緩んだ涙腺から滲んだ雫を拭(ヌグ)いながら、口を手で覆う。


不良高校ながら進学率の高いここは、問題も少し難しいから一問一問咀嚼(ソシャク)しながら解く。


頭は平均くらいだからね。因みに、牙龍幹部達はサボってるから教室にはいない。


窓から屋上を見れば、オフグリーンの頭をした双子が手を振ってきた。その隣では勇人が小さく手を振っている。


暁と由貴は居ないらしく、姿が見えない。ただ木藤が、静かにこちらを見ていた。




< 158 / 476 >

この作品をシェア

pagetop