牙龍 私を助けた不良 上



五人を促して屋上に入った。誰もいない。暁がいつものように給水塔に登り始めた。そして。



「うわっ!!」



暁が登り賭けの階段から飛び離れた。何か、目を白黒させて驚いている。



「「どうしたの〜?」」


「おっ、おおおお女がおるっ!!」


「女だとっ!?」



双子の呑気な質問に、噛みながら言った暁の答えに、勇人があからさまに嫌そうな顔をして叫んだ。


すると、給水塔から人影がが現れた。全く、気配を感じなかったのに。



「あ、起きた?」


「………………」



女は、生気のない茶色の瞳をしていた。赤の混じった茶色の腰まであるだろう髪を後頭部で結っている。左目の方は長い前髪に隠れていて見えない。




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