牙龍 私を助けた不良 上




* * * * * *



「ん・・・・」



誰かに頭を撫でられてる気がして、ふと目が覚めた。半覚醒でぼやける視界に、何度か瞬きをする。


そして、徐々に鮮明になる視界に写ったのは───。



「起きたか」



木藤龍騎だった。


昨日よりずっと優しい瞳で私を見てそう言った。・・・何で、ここに居るわけ?


取り敢えず身体を起こしてもう一度瞬きをする。・・・夢じゃなかった。





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