嘘カノ生活
SIDE:SHUNSUKE


「はあ…」

壮と別れて俺は一人寂しく喫茶店でコーヒーを飲んでいた。

数十分前のこと。


 
***


「あのさ、前言ってた聞きたいこと、ってなんだったんだよ」

最後の授業を終えて、帰る準備をしていた頃。

俺がそう聞くとやつは思い出した、とでも言うような顔をした。



「言いにくいんだけど…、お前、朝未の事どう思ってんの?」

「は?」

 
 
予想外。それがその状況に相応しかった。

俺が、朝未ちゃんを?

いやまあ、間違ってはいないけど。

バレた?

いつ、どこでだ?

 
「おい」


多分…、もう気づいてるよな?

どう思ってる?なんて聞くのは、

好きなんだろ?と一緒だろう。


 
だけど、それでも俺は。


 
「何言ってんだよ。ありえねーって!」

「……本当のこと、言えよ」

「マジだって。俺はあの子の事、妹みたいだと思ってる」
 
 
 
 
本当のこと、言う訳にはいかないんだ。

絶対に。 

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