【モテ期到来】
帰宅後、シャワーを浴びてバッティングセンターに向かった。
アカリからは結局メールは返って来なかった。
完全に振られたのかな…。
今日約束の場所に来なかったら諦めよう…
そう思ってた。
バッティングセンターの受付のおじさんは俺を見て「太一君!」と目を見開いた。
首を傾げた俺をおじさんは手招きして声を潜めた。
「アカリちゃんとケンカでもしたのかい?」
「えっ!?…なんで?」
「昨日来たんだよ、アカリちゃん!」
…昨日…?
なんで昨日なんだ?
眉を寄せた俺におじさんはこう言った。
「太一君が来たら渡して欲しいって言ってねぇ…」
おじさんは小さな紙袋を俺に手渡す。
「…いつもの場所、空いてるけど、どうする?」
俺は手にして紙袋を見詰めながら「お願いします」と言った。