ヤンデレな弟はお好きですか?


神社脇の竹林からその様子をストーカーの如くいるお前に物申したい、とは怖いので言えず、溝出は黙る。


無意味に、たけのこねえかなぁ、食いてえなぁ、煮付けがいいなぁと溝出は地面を眺めたが、突然、地面に叩きつけられた。


「なんなんっ、あのおなごはっ」


投げつけられた理由は八つ当たりらしい。


見れば、秋月の隣に巫女が座っていた。茶菓子でも持ってきたらしく、秋月と楽しげにしている。


狐面で兄の顔は見えないが、巫女が笑っていることから、場はとても和やかなのだろう。


「ぼ、僕の兄さんに……!ああ、面まではずぅして!――クソ女がっ。兄さんの顔をお前ごときが見るなっ」


「独り言すげえなぁ……」


面を取ったのは、茶菓子を食べるためにしても、歯を軋ませながら、冬月は嫉妬に狂う。


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