消して消されて
結局瞳は朝日が昇り始める前にギブアップしてテーブルに突っ伏して寝てしまった。

唯も携帯で目覚ましを掛けて少し睡眠を取ることにした。





3時間後。

唯が掛けた目覚ましが鳴り響いた。

「うん･･･」

目を擦りながら顔を上げた唯は携帯のボタンを押してアラームを止めた。

「瞳。起きて」

瞳を揺すって目を覚まさせる。

「もう朝?」

「今日からテストでしょ?早くしないと遅刻するよ」

2人は大きなリビングへ移動して朝食を食べた。

瞳の両親は共働きで朝早くに出勤する。

帰宅は深夜なので瞳は唯もあまり会ったことがない。

しかし決して冷血人間ではなく、たまに会ったときは快くもてなしてくれる。

「テスト嫌だな」

「私も来週からだよ。頑張って!」





唯は制服に着替えるために一度自宅へ戻った。

瞳の方が学校が遠いので、それに合わせて起きたため唯はまだ時間に余裕があった。

家に荷物を置いて制服に着替えると丁度いい時間だったので駅へ向かった。
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表紙・目次

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