猫かぶりな男とクールな女

運気停滞な俺




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「にいじまー!!ちょっと来て!」



パソコンと書類を交互に睨んでいた蒼介は声のする方向に目を向けた。 奥の部屋から顔を出して手招きをするのは佐伯未来。
蒼介の上司だ。



「早くして! こっちはあと5分後にはアポイントが入ってんだからね!?」




「はいっ……すみません!」




蒼介は席を立ち、慌ててデスクに駆け寄った。




「………。」



時間がないと言うのに、駆け付けた蒼介を無言で睨みつける佐伯。



「あの…………
先日提出した企画の件ですよね…?」




「……分かってるんでしょ?あんなありきたりな内容じゃ、「企画」とは言えないわ。」




「…………。」




「………別に会議の時にけちょんけちょんにけなしてやってもいいんだけど。どうしてもアンタの姿勢が気に入らないのよね。」




「すみません………。」




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