君と僕のボーダーライン


ようやく事態を理解した脳が私の身体を動かそうとするけど

もう遅かった。

両手は塞がれていて、息苦しさに何の抵抗もできないでいた。


『〜〜っ!!』


「…ふふ、可愛い。初めて?」


光が戻ってきて、鼻先が触れ合いそうな距離に隼人の顔が見える


―――私、隼人に、キスされた。


ボロボロと溢れ出した涙は、どんな感情から来るものだったのか解らない

泣かないって誓ったのに、もうこの気持ちは封印するんだって誓ったのに

心臓がバクバク跳ねて、心がズキズキ痛んで


だけどどこかでその行動が私の一番望んでいる事に直結しているからなのか

勘違いしてある自分がいた。


―――好きだ、って言われてるみたいだった。


バカだな、違うのに。

隼人はどこかで、全く違う女の人を年齢を偽ってお酒を飲みながら
こんなことをしていたんだ

私は一人、隼人を忘れようと必死だったのに


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