君と僕のボーダーライン



家に隼人がいるのは仕方ないってわかってる


だけど、あの出来事を思い出して胸がズキンと痛む


どんなに嫌でも、毎日顔を合わせなきゃならないなんて、辛いよ。



「、早く来い」


「あ、うん」


「じゃ、たか。お前の妹借りるぜ」


「悠太、」



家を出る直前、神宮寺君が隼人に意味あり気な視線で言葉を零して

隼人がちょっと困ったような、置いてきぼりにされたような寂しげ顔をする。

そして何か言いたげに、じっと私と神宮寺君を見ながら言葉を濁していた。


何を言いたかったんだろう

その言葉も隼人も扉の向こうに消えていった


「どこ行きたい?」


「へ、決めてないの?じゃあ何で…」


「一緒にいたいから。ほら、早く決めて行くぞ」



ドキンッと胸が高鳴った


言葉はもちろん、繋がれた手に




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