Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『毎日毎日来んな』

「いいじゃない別に」

『他にすることあんだろ』

「私は来たくて来てるの。今私がしたいのはこうやって京と話したりりんごを剥いてあげることよ」



急に何なんだよ。


怒ってるわけでもむきになってるわけでもなく、いつになく真剣な顔をしている音葉を見て、俺はそれ以上何も言えなかった。



「ちゃんと卒業できて良かったわね」

『まぁな』

「おばさん凄く喜んでたよ」

『お袋は大げさなんだよ』



昨日は高校の卒業式だった。


勿論俺は病室で過ごしていたけど、式が終わって音葉とテンションのたけぇ省吾が病室まで卒業証書を持って来てくれた。


何故かお袋が受け取り、お袋が涙を流しながら喜んでいた。


まりあの為に諦めずに頑張ろうと決めたけど、俺の為に涙を流してくれるお袋を見て、周りにいる人のためにも簡単に諦めちゃいけねぇと思った。





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