Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
ちゃんと自分の言葉で京ちゃんに話をしたい。


だから、お願いだからもうッッ涙は出てこないで……。


京ちゃんッッ……



「好きッッ大ツ好き、だよッッずっとず、っと……」



この目に京ちゃんの綺麗な寝顔を焼き付けておきたくて、私は目にたまった涙を何度も何度も拭った。


人がこんなに泣いてるっていうのに、気持ちよさそうな顔してスヤスヤ寝ちゃって。



「私はもう傍にはいられない…だけど、ずっと見守ってるッッ……」



こんなことをしたって知ったら、京ちゃんは怒るかもしれない。


でも、今回だけはいいでしょ?


いつもの悪戯だと思って、許してね。


私はそっとベッドの端に手を付き、京ちゃんの唇に触れるか触れないかくらいのキスをした。



「……ファーストキス…お休み、京ちゃん」



病室のドアが開き、迎えに来てくれた昴先生と京ちゃんの病室を後にした。


昴先生は泣いている私に声を掛けてくることはなく、私が泣き止むまでずっと傍にいてくれた。


それが今の私にはとても有り難かった。





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