Ｍａｒｉａ ~私の心を貴方に捧ぐ~

私は真由さんに精一杯の笑顔を見せ、お母さんからの伝言を伝えるために口を開いた。



「真由さんと、海に…お父さんの、事を宜しくお願い、しますって…伝えてほしいって……お母さんが言ってた」



私の言葉に口元に手を置き、真由さんは嗚咽を漏らしながら泣き出してしまった。


海も真由さんが泣いているからか、顔を真っ赤にして泣いている。



「海……私の分まで、幸せになって…ね……。それと、昴…先生……」

『まりあちゃん……』



昴先生も泣いたのか目が赤くなっていた。


友達として泣いてくれたのかな。



「たくさん、ワガママ……聞いてくれ、て…ありがとうございまし、た。私にと、って昴先生は頼りになる、すて…きな、せんせぃ…でした」

『ワガママだ何て思った事は一度もないよｯｯ。まりあちゃんはいつもｯ嬉しいことを言ってくれるね…僕の方こそお礼を言わせて欲しい。ありがとう』



昴先生に笑顔を見せると、昴先生は笑いながら泣いていた。