Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~

まりあ

堀口先生に電話をすると、夜なら時間が取れると言われ、俺たちは今病院の応接室で堀口先生を待っている。


黒の革張りの高そうなソファーに腰掛け落ち着かない気持ちだ。


隣に座っている音葉はあれからずっと泣き続けている。


顔は暗く、目も腫れている。



『お前、そんなんで話し聞けんのかよ』

「…聞きたい」

『無理…すんなよ』



俺の言葉に微笑み返した音葉が凄く痛々しく見えた。


重たい空気のまま暫く座っていると、ドアがノックされ堀口先生が入ってきた。



『ごめん、待たせてしまったね』

『…いえ』



堀口先生は俺たちの前に置いてある、同じく黒皮のソファーに腰掛けた。



『大津先生からは許可を貰ってきたから、時間は気にしなくていいよ。聞きたいことがるなら遠慮なくきいてくれて大丈夫だから』

『大津先生?』

『まりあちゃんの主治医だった先生だよ』

『まりあの……』



それを聞いてまりあは本当に病気だったんだなと思った。


たまに気分が悪そうだったのも病気のせいだったんだな……。





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