声が出せたなら…

「あつみ、俺は確かに最初担任に頼まれてお前に近付いた。
けど担任は、俺に『坂田と仲良くしてやれ』としか頼んでない。
あつみに声を出させるって言ったのは俺自身の本心だぜ?」


え…?


そうだったの…?




「俺もあつみに伝えたいことがある。」



そう言って、大海はあたしを抱きしめる。


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