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部屋に戻った。魅里は携帯をいじりながら待っていた。
「ごめんごめん。お客さんが来てたから・・・。」
さっきのおばさんの隣の子って誰だろう。見たことあるようなないような。

「有美ごめん！ちょっと家帰る。お母さんが帰って来いだって。」
「オッケー！じゃあね！」

あー、暇だな。玄関での会話が聞こえてくる。
「こんにちは。七瀬さん。ごめんね、急に押しかけてきちゃって。」
「いえいえ。どうしたんですか？百合子さん。」
「あのねこの子がこの住所に連れて行けっていうもんでね。」
「すいません。急に。」
え・・・この声。私は迷わず玄関に飛び出した。
「佐々倉魅里さん？」
「そうです・・・。」
するとおばさんは、
「そろそろここで失礼します」
とお母さんにも合図を送っているかのように手を振った。
「あっ家事のしたくしなくっちゃ。」
とお母さんも部屋に行った。
「あの・・・」
と恐る恐る話しかけてきた。
「あの・・・この前は怒ってすいません。」
年上のくせにやけに低姿勢だな。
「いえいえ。逆に励ましてもらったくらいなんですから！」


私はこの出会いで知った。誰も未来なんかわからないんだって。