吸血男子
「こいつ…あの時の女子じゃね?」


 俺に新聞を見せてくる。



 そこにいたのは霧から血をもらったときに見られた女子。




 まさかこっちの方で誤解してくれたとは……。






 写真が載っているが目のとこだけ塗りつぶされているが、たしかにあの時の女子。







「海斗さまがぁぁ…」



 女子の集団が嘆いてる。




 それはいいとしてドン引きしているのが美梨亜。





「か、海斗…君ッ…」

「美梨亜、違うから」

「じゃあ…何…?」

「ここ読んで」



 トントンと記事のある文を指さす。




「黒川氏が今西氏の首筋に顔を埋め…」

「そう、俺が首筋に顔を埋めるって言えば?」

「血…吸ってたの?」

「正解」




 あんまり美梨亜にも言いたくねぇのになぁ…。




 男子からもらってたなんて。





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