吸血男子
 お風呂場から出てきた海斗君。



「あー…何やってんの?」


 私の横に来て、2人を指さす海斗君。



「…凛が飛びついて行った」

「飛びつくって(笑)美梨亜でもやんねぇよな」

「私でもって何よ?」




 体を起こした彼氏さん。



 凛は彼氏さんにベタ惚れの様子。




 腕に絡みついて離れそうにない。




「…暑いから離れろ」

「今、冬だよー?」

「まだ10月だっつの」



 べりっと音がしそうなはがし方をした彼氏さん。




「どうも。凛がお世話になりました…」

「いーえ。凛またね?」

「…て、あれ…黒川じゃねぇの?」



 ここは黒川家だけど…?




 私とは目線が合ってない。



 私の横?



 横を見ると口をパクパクさせてる海斗君。





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