吸血男子
 いつの間にか隣で聞いてたはずの海斗君が私の傍に来ていた。





「おい、スカルゴースト」




 すごい勢いで睨みにかかった海斗君はスーくんに言い放った。





「俺たちの子供にならないか?」



「『え?』」





 スッとスーくんの背丈に合わせてしゃがんだ海斗君は恥ずかしそうにそう言った。





「ただし、罪を償ってからだ。人間界と魔界の時空はだいぶ違うから1週間くらいで戻ってこれるだろう?」





 海斗君らしい考えに思わず笑ってしまう。




『…俺たちというと美梨亜の子供になると言うことか?』

「あぁ」

『嫌だ。 美梨亜と親子の関係になるなんて無理だ』

「…んなこと言っても美梨亜はやらねぇぞ」




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