吸血男子
「…誰、この女」



 大きなあくびをしてこっちを少し睨んでる私の隣の席の人。




「あ、陸…おはよ」

「はよ…で、こんな女いたっけ? つか学校に女いたっけ?」

「転校生だよ」




 ニコニコ私のほうを見ながら話す赤茶君。




「へぇ…こんな学校にねー…」




 なんかこの人…いろんな意味で危ない。





「美梨亜ちゃんっていうんだよ」

「ハイカラな名前だな」

「ハイカラとかおっさんかよ」




 ハイカラ……ショック。





 その時私のケータイが音を鳴らした。




 ♪~~♪♪



「あ、ちょっとごめんね?」

「うん、いーよ」




 急いで廊下に出て通話ボタンを押す。




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