空色クローバー
海ちゃんが慌てている。

それもそうだね、
だって俺…海ちゃんを抱きしめているんだから。

「俺の本当の秘密…教えるよ。」

「え?」

「俺、海ちゃんが好きだ。
その男の子が忘れられなくてもいいから、俺と付き合ってくれないかな。」

こんな普通に、しかも今日言えるとは思っていなかった。

「誰かに見られたら…!」

「ここは誰も来ないよ。」

余計に焦ったような声に俺は笑った。

空の言う場所で人がくる場所はない、妙な自信があった。

あいつは人が来ない場所が好きだからな。
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