二人想い




「おい海、西山は俺の彼女だっつうの」


「タイプ教えろっつったから教えただけだろーが」


あたしの口はまだ塞がらない。


「へぇ、心愛ちゃん、モテるんだあー」


「い、いやそんなっ!あ、あたしちょっと行ってくる!」


なぜか慌てて席を立った。


「西山、俺もいく」


「いやいいよ!あたし一人で大丈夫」


ゆいちゃんの隣を通ったとき

チッ

小さく舌打ちが聞こえた。



嫌な予感がした。




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