100万本のチューリップ(短編)
「和也聞いて聞いて!!」

淳は朝、学校に着くなり真っ先に和也の所へ向かった。


『何よ?』


和也は携帯をいじりながら返事をした。


「また夢見たんだけど…。」

『…は?夢なんて見たっておかしくねぇじゃん。』

和也はそう言った後に、携帯から淳へと目を移し、にやっと笑って

『またチューリップか?』

からかうように聞いた。
「同じ夢だった…!」

『お前いつから乙女になった?』

「でも今度は光が少し人間のように見えたんだ。」

『知らねぇよ!』

「夢の続きかな?」

『まぁ続きもんの夢がたまにあるって言うし、いいんじゃね?』

「う~ん…。」

『それより淳、授業始まるぞ!』


2人は授業を受けているうちにすっかり夢の事なんて頭から消えてしまった。
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