空を見上げる君

メール


私は隠す事なく、2日間の出来事を素直に話した。


戸惑いもありながら。



「そう言う事ね~で、霧斗君が好きって事?」



うわ!

そこまで見抜くとは…

感がよく当たるし。

お姉ちゃんには嘘つけない。

つく気もないけど。



「だけど、好きにっていいのかわからないの」



お姉ちゃんは私の目を真っ直ぐ見て、「なんで?」と聞いてきた。



「霧斗は彼女がいた。
だけど、2年前亡くなってしまった。
でも霧斗は今も変わらずその人が好きなの」



きっと、いや、絶対。


そうに決まってる。


あんなに毎日毎日悲しそうに空見上げてるから。


今日だって。


夕日見ながら悲しい目してた。



「でも、誰を好きになるかなんて人の自由じゃない?」

「え…」

「人は皆、好きなタイプとか違うじゃん?
誰が誰を好きになるかなんて、決めつけられるなんておかしい!」



お姉ちゃんの言う通りだ──


確かに決められた人と付き合うなんて絶対嫌。


恋は誰がしようと自由だもんね。



「じゃあ、私霧斗を好きでいていいんだよね?」



するとお姉ちゃんはニッコリ笑って「もちろん」と答えてくれた。

< 81 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop