【短編】涙を見せない彼女



胸が苦しい…苦しくて苦しくて

どれほど自分のしたことが最悪なことなのかを思い知った。



俺は知花子の顔に震える手を添えると腫れた瞼を親指で撫でた。



いきなりのことでビクッとした知花子。




「あ、篤人くん?」


「知花子・・・泣いたのか?」




そんなこと聞かなくても分かる、痛々しい瞼。



「っ!!違うっ…泣いてないよ

熱がでて腫れてるだけだもん!!」




知花子は全力で否定する。









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