不良少年と友達から

「恋、だったりしてね?」


ニヤリと笑った千草に冗談でも受け付けない話題なため、無言を貫いた。




少し頑なな私の態度に眉を下げ千草が謝るとチャイムがなり、一時間目を知らせた。



「初日から遅刻って洒落になんないよぉ!」


「当たり前!走ろう」



何事もなかったようにお互いの腕を掴んで走り出した。



……早く、恋愛関係の話ができるようになりたいな。




「…好実に…好きなやつ…」



――屋上に人がいたなんて微塵も思わずに……。



< 22 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop