空への梯子 -虹-
「普通でしょー…10位ぐらいとっとかないと、馬鹿じゃん!?」



はぁっと香奈はため息をつき、やれやれというような顔で黙ってしまった。



誰もいない放課後の教室に沈黙が走る。



外からの部活をしている人の声がかすかに耳に届くぐらいだった。




「中二もあと少しだねぇ…」


沈黙を破ったのはやっぱり香奈だった。




「ねぇ…結局今年も出会いゼロ」



はははと笑いながら言った。




「女子校だからしょうがないんじゃない?」




「そうかなぁ?」



私が通っている学校は私立の女子中学校。




女だらけの空間に慣れるまで何ヶ月かかったことか…。




結構辛いものがあるのだ女だけというのも。




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