いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「で、お兄ちゃん。 昨日どこ行ってたの?」


「えっ!?」


笑っている楓花、でも目は笑っていない。


「帰って来たの朝でしょ?


こっそり帰って来てもわかってるんだからね?」


楓花にすべてお見通しだ。


「バレてた? ははっ・・・」


苦笑いを浮かべる雄志。


「もぉ、心配したんやで?」


冗談ぽく言うものの、顔は悲しげな楓花。


「楓花・・・ごめんな。」


「ううん・・・
無事に帰って来たからええねんけど・・・」


実は楓花は、雄志の帰りを待って一睡もしてなかった。
前にあった暴力事件のこともあって、
雄志が家にいない時は心配で眠れないんだ。


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