一人睨めっこ

六節 今晩

 そうしている間に、もう日が暮れてきた。

「わ、もうすぐ6時だ」

 俺は時計を見て言った。

『真琴、今日家に泊まっていかねぇ?』

 淳が聞いた。

「えっ、いいのか?」

『いーよいーよ! 母さんと親父なら旅行で居ねぇし』

 まあ何度か淳の家に泊まったこともあるし。

「あ! でも――」

『どうした?』

「制服とか持ってこなきゃ」

『…………明日土曜だよ』


「あ」

 ……恥ずかし〜。

『じゃあ俺も泊まっていくかなっ』

 優兄が言った。

『じゃあ私も!!』

 …………ん?
 今流れで爆弾発言をした人間が一人居るような。

「ほ、本気かよ葛西?」

『二人も三人も一緒よ!!』

 そりゃ、二人も三人も一緒……同性ならな!!

『着替えならこれで明日くらい大丈夫だからっ』

「〜そういう問題じゃない!」

『いいぜ!』

 んん?

『い〜よ〜』

 んんん?

『いいんじゃね?』

 んんんん?

『ありがとー』

「ちょっと待て!!!」
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