銀盤少年

男子会


ホテルの部屋割りは、俺と朝飛と仁の同世代三人組が一緒になった。


夕食は既に食ったけど、運動後の思春期の胃袋にはとてもじゃないが足りなくて、夕食後の外出は禁止だがホテルからこっそり抜け出し、近くのコンビニでカップヌードルやお菓子を買ってきた。


抜け出す途中でタクさんに見つかったけど、目を瞑ってくれて人払いまでしてくれた。タクさんマジいい人!


部屋にあった電気ポットでお湯を沸かしていると、仁がいきなり「この面子ならいっか」と呟いて、左目を覆っていた眼帯を外しだした。


手際良く紐を解いて眼帯を外すと、その奥から出てきたのは赤く染まった眼球。


レッドとブラウンのオッドアイ。


初めて見た左右違う色の瞳に思わず、


「かっけぇ!」


ついつい本音が零れてしまった。


口走ってしまってから、慌てて口を塞いだが既に手遅れ。


空気読めよ俺! いくらなんでも失礼だろうが!
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