銀盤少年
五回転

氷の女王


「うーん! シーズン中の羽休めは最高だぜ!」


橋本杯が終わり、JGPSの二戦目も終わった。


二戦目の結果は三位。ちょっとミスが出ちまったから仕方ないけど、二大会連続で表彰台はなかなか高成績ではないだろうか?


まだシリーズが続いてるけど、三位・三位じゃファイナル出場は無理だろう。


せめてどっかで二位になればチャンスもあったが、たらればを述べたって無意味っつーわけで。


それに俺が出場したとこは何気に激戦区だったし、そこで結果が出せたから良しとすっか。


てなわけで頑張った俺にご褒美と、先生が地元で開催するNHK杯のチケットをくれたのだ。


息抜きと勉強を兼ねてということで、ジャッジ側のS席ペアチケットを渡されたのだが、「彼女と行きなさい」と先生は余計な一言を付けくわえやがった。


生憎俺は非リア充です。本当にありがとうございました。


最初は草太でも誘おうかと考えたが、草太は草太でブロック大会が控えていてそれどころではなく(俺は全日本ジュニアで三位だったので免除してもらえた)


他の連中も大会が近いからと断られ、観戦どころじゃないらしい。
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