三日月の僕ら
第三章


数日後。

突然蓮があたしたちの前に顔を出した。


「…よぅ」


気まずそうに立つ蓮。

あたしと遼はびっくりして蓮を見つめた。


「心配かけて…ごめん」


そう言って頭を下げる蓮。


「帰ってきたのか?」


恐る恐る問いかける遼。

蓮は下を向いたまま、横に首を振った。


「ちょっと逃げ出してきただけなんだ」


そう言う蓮を見て、遼が口を開いた。


「どういうことだよ」

「実はな…」




< 16 / 27 >

この作品をシェア

pagetop