彼女の10円。
純は一瞬ビックリした顔をした。



「勝ったらな♪」



絶対負けない!!



俺は意気込んでテレビに向かった。



絶対勝つ!!つもりだった…



「あ~気持ちいい♪もっと強く!!」



何でこんなにも勝てない!?



はぁ…。



俺は純の肩を揉む。



純の後頭部を見つめる俺。



背中小せぇな。



「もういいよ♪」



その言葉で俺は純の肩から手を離した。



「太一、寝る?」

「うん。」



俺はやっぱりヘタレだ。



キスの1つもできねぇのか…



俺たちは純の小さいベッドに二人で横になる。



部屋は真っ暗。



二人とも何も話さない静かな部屋。
俺の心臓の音が激しさを増す。



純にバレたら恥ずかしい。



鳴りやめ心臓!!


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