レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「……っ、だってぇ……、お姉ちゃんとお出かけしたら、……っく、本多君と実保ちゃんが……楽しそうにしてた、からっ」

「……、見てたんだ」

「だか、らっ、……本多君、実保ちゃんと付き合ってるんだって、……思ってて」

「はあ? 俺、陣内のこと、そんな目で見たことねぇし」

そう言って、頭を優しく叩いてくれる。


「ありがとうございます……、本多君」

「ん? 礼なら、こっちがいい」

「え?」

抱かれていた体から離れて、肩に本多君の手が置かれる。

そして、本多君の顔が近づいてきた。


「……」

優しく、触れただけのキス。

一瞬の出来事だったのに、私にとっては長く感じられた。
< 152 / 216 >

この作品をシェア

pagetop