レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
 * * *


屋上には誰もいなかった。


本多君はフェンスの近くまで行って、背中を預けた。


「ほら。未良も」

「あ、はい」

私はなんだか緊張しちゃって、こわごわと隣に座った。


「……でさ。未良って、物理で最高で何点取った?」

「え? ……あ、36点、です」

「ふぅん……。俺、物理得意だからさ、特訓してやるよ」

「……え? あ、ありがとうございます……」

な、なんだ……。

そんなことか……。

なんか、拍子抜けしちゃった。


「ん? 何か、残念そうな顔だな?」
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