僕らのさいごの旅にでよう。【BL】


あと3つ、2つと
目的地へと近づいていく。


そんな時に、
僕はぽつりと呟いた。


「もっと早くに、
来れたらよかったのかもね」

「……そうかもね」

彼も小さく、返した。


どこかに旅行にでも行きたいね、一緒に。

行こうか、いつか。


そんな約束を、
無理だと知っても交わした。


何処へも行けない事は
ちゃんと分かっていたはずなんだ。

だけど、それならせめて、
一緒にいたいと思ったから。

ずっと、ずっと。


< 6 / 12 >

この作品をシェア

pagetop