僕らのさいごの旅にでよう。【BL】
あと3つ、2つと
目的地へと近づいていく。
そんな時に、
僕はぽつりと呟いた。
「もっと早くに、
来れたらよかったのかもね」
「……そうかもね」
彼も小さく、返した。
どこかに旅行にでも行きたいね、一緒に。
行こうか、いつか。
そんな約束を、
無理だと知っても交わした。
何処へも行けない事は
ちゃんと分かっていたはずなんだ。
だけど、それならせめて、
一緒にいたいと思ったから。
ずっと、ずっと。