【完】新撰組と2人の少女

沖田の部屋ーーーーーー


優「聞いた?あの話」




総「……聞いた」





2人は抱きしめあって目を閉じていた





総「記憶まで消えるなんて……」





沖田は悔しそうに言う





総「でも、記憶がなくたって優は僕といたんだってことにはかわりないよね?」





優「……うん」





沖田は震えた声で言う





総「僕は、一生に一度の恋をした

僕が忘れてしまっても、僕が優を愛したことは事実」





優は黙って聞いていたが、口を開いた




優「私は、初めてこんなに人を愛おしいと思った

この時代にきて、総司に出会えて、新撰組のみんなに出会えた

みんなが忘れてしまっても私が総司を愛したことは事実

悲しくても、悔しくても、今この瞬間が幸せなんだってこと

人を好きになると、こんなにも強くなれるなんて知らなかった

教えてくれたのは、間違いなく総司」





総「……優」






優は満面の笑みで言った






優「総司!!私を愛してくれてありがとう

幸せを教えてくれてありがとう」





優は我慢していた涙がポロポロ溢れる





総「優を愛してたくさんの感情を知った

人を殺してきた汚い僕を愛してくれた

ありがとうじゃ伝えきれないくらいだ」



そう言って笑う





総「優?」





優「何?」





沖田は優に言う





総「もしも、僕が生まれ変わっていたら……

絶対に優を見つける!!

記憶なんかなくても、絶対に優を見つけてやる!!

だから、待っててよ」





優は笑う





優「絶対だからね?」





2人は口づけをして抱きしめあって眠った






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