【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
3時限目
舜くんと想いが通じあってから数日。
…普通なら、付き合いたてだし、イチャイチャしている恋人になるはずなのに…。
私と舜くんの距離は、なかなか埋まらない。
「……気ぃ抜くな」
……それどころか、日に日に遠くなっていく気がする…。
「はい…」
私は頷いて頭を垂らした。
…はぁ。
今は卒業試験のために勉強中。
…なんだけど、襲われそうになった日から、舜くんは私としきりに距離をとるの。
あからさまに私に近づかないよう、心がけてるみたい。
…だけど。
あんな風にされるのは怖いけど、今まで通りキスとかは大丈夫なんだよ?
舜くんなりの気遣いだと思うけど、なんだか複雑…。
「あ、電話だ…。ちょっとゴメン」
まったく勉強に集中できずにいると、舜くんは私に目もくれずにそう言って部屋を出て行ってしまった。
はぁー…。
こういう日が続くと、つらい。
私だって、舜くんに触れたいなとか思うときもある。
でも、そんなことできる雰囲気じゃないっていうか…。
と、とにかく私からは話しかけられないし、何もできない状況。
かといって舜くんも私に必要以上のことは話しかけないし…。
2人の距離が近づくどころか遠のいてしまった告白。