【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
2時限目
「ひな、卒業おめでと!…………って、どした?」
悠ちゃん家に行くと、すでにみんながいて…。
「ひな、泣き疲れ?」
疲れきった顔をした私に、出迎えてくれた悠ちゃんと、後から来た美織ちゃんが心配そうに声をかけてくれた。
…泣き疲れもそうだけど…。
一番の原因はっ…!
「楽しかったなあ。俺に苛められて感じてるのなんか、最高だった」
私は、いつもとは180度違う……言うならば、王子様スマイルを浮かべる舜くんに思わず突っかかる。
「ご、誤解を招くようなこと言わないでよ!」
それじゃ、まるで……。
「誤解?本当のことだろ?」
言えないことしたみたいじゃないっ!
真っ赤になってプイッとそっぽを向いた私に、美織ちゃんが呆然とした。
「ひな………マジで?」
ま、マジだったらびっくりだよ!
舜くんめ、あとで覚えててよっ!?
気持ちの力強さとは裏腹にフラフラ歩く私を見てか、後ろからついてくる舜くんがクスクス笑う。
「ひな、卒業おめでと」
「そっ、それどういうことだ!?篠崎っ……」
どういうことも、こういうこともないの!
舜くんの言い方が悪いだけですっ!!
本当に、キス止まりなんだから。