マイハニー
強張っていた身体がキスの熱で溶けて行くようにリラックスしていく。
お兄ちゃんがくすっと笑って、抱きしめた。
私の耳元でお兄ちゃんが声が響いた。


「ファーストキス、俺が貰ってんの、知らなかった?」

「え?どういうこと?」

「だから、ほら、プールで溺れた時」

「うん」

「マウストゥーマウスってやつ?」

「ええ?ホント???・・・知らなかった」


でも全然ロマンチックじゃない、って私が拗ねると
「今、やってんじゃん」と、また唇を合わせた。


二人の吐く息が荒くなる。
いきなりお兄ちゃんが私から身体を離し、起き上がった。


「ど、どうしたの?」

「べ、別に・・・」

「私のが下手で・・・イヤになっちゃった・・・?」

「違うけど・・・」

「なに?」

「勃ってきたんだよっ・・・このまま一緒にいると犯しそうだから
部屋戻るわ・・・」


お兄ちゃんはふざけて
「俺以外の男の夢を見るなよ!」
なんて言って出て行った。
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