マイハニー
またいろいろ思い出してしまった。
昨日の・・・あんなことがあるまでは大好きだった岡田くん。
もう前みたいには想えない。
また泣きそうになる。
一度涙が出ると、そこからは止まらない。
お兄ちゃんが私の頭をクシャクシャと撫でる。


「サヤは・・・もっと男見る目を養わなきゃ・・・」

「もういいよ・・・男なんて・・・」

「男は・・・そりゃ・・・みんな下心あったり・・・
スケベなこと考えているけど・・・
 もっとちゃんとサヤのこと考えているヤツもいるって・・・」

「・・・」


お兄ちゃんの手が頭から下がっていき、肩を抱いた。
つぶやくようにボソリと言う。

「妹・・・じゃ・・・なかったらな・・・」

お兄ちゃんの顔を思わず見上げると、
真剣な顔つきで私を見ていた。
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