アダルトチルドレン
「喜代さんは逢う度に私のこと好きって言ってくれるけど、私にはいいところばかりじゃなくて嫌な部分もたくさんあるんだよ」


アフター先でご飯を食べながら言った


「そりゃあ人間誰しも完璧な奴なんていないよ」

「私はね、親にも捨てられたしお姉ちゃんにもよく不良娘って言われてた」

「知ってるよ。今でも不良娘だけどね〜」

「喜代さんは私の事なんて何も知らないくせに」

「知ってるよ。ユキを見てればだんだんどういう人間か分かってくる」

喜代さんはほろ酔いで少し顔が赤くなっている

私は少し考えた

この人が本当に私のこと
が好きなら、誰にも言えなかったこんな話ししても嫌いにならないかな…



「あのね、過去にとんでもない過ちを犯したの……」

「何かあったの?」

心配そうに私を見つめる
「うん…。聞いたらどん引きするかも」


まだあれから一年も経っていない

私はあの日のことを一日も忘れたことはない




頼んだご飯がなかなか進まず冷めきっていた






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