アダルトチルドレン
こんな話 喜代さんにして一体私はどうしたいんだろう

喜代さんも困るよね……


もうすぐ閉店するお店の中でふたりとも沈黙が続いた

「ばかだなぁ〜。お前もまだ若かったんだな」

喜代さんは悲しそうな顔をしていた

「…こんな話までして私の事キライにならないの?」


「なる訳ないだろ。嫌なところもいいところも全部引っくるめて
俺はユキが好きなんだ」

そういいながら私を真っすぐ見つめるその視線は

とても熱くて、
とても真剣で

受け止めるのにいっぱいで私は目を反らしてしまった


そんな私の手を優しく握ってくれた

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