アダルトチルドレン
しばらくしてから私はもう あの街で働くのを辞めた

一緒に住んでいた部屋も明け渡して引越しした

地元の小さなスナックで働いてひっそりと生活する日々を送った




そのひとは、私のことが好きで仕方なくて

振り向くまでずっとお店に通い続けてくれました

いい話だね

おじさんは笑って言った


どうして、こんなをしてるだけで涙が出るんだろう

どうして、喜代さんを思うだけで

こんなに胸が熱くなるんだろう

どうして こんなに切ないの…

どうして…………

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