私の中の子供達
そしてその地獄の翌日、つまりは出勤日

どうにか蜘蛛の糸を掴み、二日酔いの罪から脱出した俺は、いつも以上の疲労感を携え会社に辿り着く。

心なしか、エレベーターの上昇すら重たく感じる。

そしてタイムカードを押し、席に着こうと向かった。

するとどうだろう、同僚達の熱い視線が俺に注がれているではないか。

不審に思い、自分の容姿をできる範囲内でチェックをすべく、視線を下に変えた時だった。

「ひ・ら・い・さ~ん!俺が帰ったあの後ってやっぱり~大人の聖夜が繰り広げられ…」

「てる訳あるか!!」

それが原因かと、いら立ちながら島田のバカな質問を切り捨てる。

「えー、あんなカワイ娘ちゃんと住んでて何も無いなんて…さては平井さんてコッチ…」

「な訳あるか!!」

調子に乗り、自分の顔にしならせた手を近付け、組合ポーズを決めるアホ島田の追問を凪ぎ払い席に着く。

それでも同僚の興味は尚、俺に集中していた。





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