♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「…そんな唯香が、可愛いと思った」

言葉を止めて、微かに視線を上げる瀬戸内。

瀬戸内は、今何を見てるの…?

瀬戸内の視線が遠くて不安になる。



「でも、まだお互い子どもだった…」

一旦視線を落として、あたしのほうへ振り返る瀬戸内。



「…余計、心配になった?」

彼にこんな表情させられるのは、唯香ちゃんだけなんだろうか?

しばらく考えてから、あたしは素直にうなずく。
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